大腸カメラ検査は、大腸がんや炎症性腸疾患などの診断や治療に用いられる内視鏡検査です。
検査を受ける際には、検査前日の過ごし方がとても重要です。
前日の過ごし方によっては、大腸内部がきれいにならず、検査の精度や安全性が低下する可能性があります。
また、場合によっては、検査が受けられず延期になるかもしれません。
下剤の服用や食事制限などは辛いかもしれませんが、大腸がんの早期発見・治療につながることを忘れないでください。
今回は、大腸カメラ検査前日の過ごし方について、4つのポイントに分けて説明します。
大腸カメラ検査とは
大腸カメラ検査は、通常20~30分程度で終わりますが、ポリープやがんの切除などが行われる場合はもう少し時間がかかることがあります。
大腸カメラ検査前日の過ごし方
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食事制限
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水分摂取
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服薬
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下剤服用
検査前日の過ごし方が検査の精度や安全性に影響するため注意しましょう。
大腸カメラ検査前日の食事
食べても大丈夫なもの
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おかゆや素うどん(具は小さく切ったネギやかまぼこなど)
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食パンや蒸しパン(ジャムやバターは控える)
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豆腐や卵料理(油で炒めないこと)
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スープやみそ汁(具は小さく切った鶏肉や豚肉など)
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カステラやゼリー(果物入りのものは避ける)
これらは、消化しやすく、腸内に残りにくい食品です。
また、水分や栄養素を補給できるのでおすすめです。
食べるべきでないもの
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野菜類や海藻類(サラダや漬物、昆布やわかめなど)
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種や皮のある果物(イチゴやキウイ、オレンジやグレープフルーツなど)
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油分や脂肪の多い食品(揚げ物やバター、チーズやマヨネーズなど)
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粘り気のある食品(おかゆやお粥、豆乳やヨーグルトなど)
これらは、消化しにくく、腸内に残りやすい食品です。 また、種や繊維などは下剤の効果を弱める可能性があるため避けましょう。
大腸カメラ検査前日の水分摂取

大腸カメラ検査前日は、水分摂取量の制限は特にありません。
検査前日は、十分に水分を補給しておくことが大切です。
水分補給は下剤の効果を高めるだけでなく、脱水症状を予防するためにも必要です。
水分摂取を控えるべきものは、以下のような飲料です。
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アルコール(ビールやワイン、日本酒など)
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乳製品(牛乳やヨーグルトドリンクなど)
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炭酸飲料(コーラやジュースなど)
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紅茶やコーヒー(ミルクや砂糖を入れない場合は可)
その理由について、説明します。
アルコール
乳製品
炭酸飲料
腸内にガスを溜めることで検査時の不快感を増す可能性があるため、避けてください。
紅茶やコーヒー
水分摂取に適したもの
大腸カメラ検査前日の服薬
抗血栓薬
糖尿病の薬
通常服用している他の薬は問題ないと思いますが、気になる場合は主治医に相談してください。 特に、鎮痛剤や解熱剤などの市販薬は、抗血栓作用がある薬もありますので、注意してください。
検査前日の下剤服用について
大腸カメラ検査は、検査前日の過ごし方が重要
大腸カメラ検査は、大腸がんや炎症性腸疾患などの診断や治療に有効な検査ですが、検査前日の準備が重要です。
前日には、食事制限や下剤の服用などで、大腸内部を清潔にする必要があります。
これによって、検査の精度や安全性を向上させられます。
前日の食事制限や下剤の服用は、大変なことかもしれません。
しかし、大腸がんの早期発見・治療につながる可能性があるため我慢が必要です。
大腸カメラ検査前日は、自分の体調や状況に合わせて、適切な過ごし方を選択しましょう。
検査前日の過ごし方は、検査の結果に大きくかかわります。